みのまわりのものたち。

何気なく使っているものの良し悪しについて。

実は関西弁な『また』の話

今日Twitterを見ていると、こんなツイートが流れてました。

要するに、関西弁で普通に使われる「遠慮のかたまり」「アテ」「いがむ」などが関東では通じないワードだという話でした。

「遠慮のかたまり」や「いがむ」はわかりやすいですが、「アテ」も通じないのは意外ですね。


「アテ」はおそらく、「お酒のあて」という意味のアテでしょう。要するに、「お酒のツマミ」を表す言葉です。「ビールのアテ」なんて我が家では日常的に聞く言葉だったんですが、関西以外ではそうでもないのは意外でした。

ちなみに、遠慮のかたまりは、複数人で飲みに言ったときなどに唐揚げがお皿に一個だけ残り続ける、そんな状況や唐揚げそのもののことを「遠慮のかたまり」といいます。まさにその場にいる人全員が、「どうぞどうぞ」と遠慮した結果がその一つ残った唐揚げに集約されているという意味で、「遠慮のかたまり」は言い得て妙だと思います。九州方面では「いっちょ残し」という同じニュアンスの言葉があるそうです。
いがむ」は「ゆがむ」「向きがずれる」の意味ですね。

 

・「また」が伝わらない

ところで、他にも実は関西弁で、他の地方では通じないって言葉はたくさんあると思うのですが、中でも私が一番伝わらないなと思うのは『また』です。これが関西外の人に伝わったためしがありません。
初対面であっても関西人は、例えば
「またご飯行こなー!」「また遊びに行こなー!」
というふうに、『また』という単語を使います。
繰り返しますが、一度もご飯に行ったこともないし、遊びに行ったこともないのに、です。

実際私も関東出身の友達に「じゃあまた飲みに行こや」とか言ってしまい、「一度も飲みに行ったこと無いよね?笑」と返されることも多々ありました。

実は関西では「また」という言葉には、「再び」「もう一度」以外の意味合いがあります。それは「今度」「機会があれば」の意味合いです。つまり上の「またご飯いこな!」は「今度機会があればご飯行こな!」なんです。これなら、関西以外の人もしっくり来るのではないでしょうか?
そういえばこんな本がありました。これ方言やったんや!と関西ネイティブながら興味深く読んだものですが、なにぶん日常的に使うワードがたくさんで、やはり何が関西弁で何がそうでないのか、すぐわからなくなりまちゃいますね。今回のツイートを見て、また読み返してみたくなりました。
(この「また」は、今度の意味ではなく再びの意味ですよ!)